[アップデート] Amazon FSx for Windows File ServerのIOPSが最大400,000まで引き上げられました

[アップデート] Amazon FSx for Windows File ServerのIOPSが最大400,000まで引き上げられました

Clock Icon2024.01.20

しばたです。

タイトル通りの内容ですが、先日よりAmazon FSx for Windows File Server(以後FSx for Windows)で利用可能なIOPSが最大400,000まで引き上げられました。

AWSからのアナウンスはこちらになります。

https://aws.amazon.com/about-aws/whats-new/2024/01/amazon-fsx-windows-file-sever-increases-iops/

更新内容

去年の8月にFSx for Windowsで高パフォーマンスな個別設定が可能になった件をお伝えしました。

https://dev.classmethod.jp/articles/fsx-for-windows-added-two-performance-settings/

この時に特定リージョンにおいて最大350,000 IOPSまで設定可能になったのがこれまでの状況でした。
(非対応リージョンは最大80,000 IOPS)

今回はこの最大350,000 IOPSが最大400,000 IOPSに引き上げられ、AWSのアナウンスで触れられている14%の向上となっています。
400,000 IOPS利用可能なのは従来350,000 IOPSまで利用可能であった、

  • バージニア北部
  • オレゴン
  • オハイオ
  • アイルランド
  • 東京
  • シンガポール

となります。
その他リージョンは最大80,000 IOPSのままとなります。

ちょっと気になる点

実際にマネジメントコンソールから新しいファイルシステムを作ろうとすると「最大 400,000 IOPS」に更新されているのが見て取れます。

ただし、実際に400,000 IOPS使おうとすると最低限必要となるストレージ容量とスループットキャパシティが足りない旨のメッセージが表示されます。

(以前はこんなメッセージは出なかったような...)

以前はこの様なメッセージは無かった記憶なのですが、これが今回の更新に合わせた新機能かは確認できませんでした。
「400,000 IOPS をサポートするために必要な更新を適用」というリンクをクリックすると最低限必要な性能に更新してくれます。

(リンクをクリックするとストレージ800GB、スループットキャパシティ12,288MB/秒に自動更新してくれる)

各IOPS毎で要求されるストレージ容量とスループットキャパシティの一覧は無いのですが、ドキュメントにある

*For file systems with SSD storage type, you can provision additional IOPS up to a maximum ratio of 500 IOPS per GiB of storage and 400,000 IOPS per file system.

の記述どおり1GiBあたり500 IOPS要求される形となっていました。

なお、最低限要求されるスループットキャパシティについては分かりやすい基準を見つけることが出来なかったものの、ざっくりDisk IOPSベースライン値を最低限満たす値が要求される感じでした。
(たとえば3000 IOPSだとベースライン4Kの64MBpsが要求される、等)

表にまとめるとこんな感じです。

IOPS 最低ストレージ容量(GiB) 最低スループットキャパシティ(MB/秒)
50,000 100 2,048
100,000 200 4,608
150,000 300 4,608
200,000 400 6,144
250,000 500 9,216
300,000 600 9,216
350,000 700 12,288
400,000 800 12,288

非対応リージョンの場合

非対応リージョンでは従来通り最大80,000 IOPSのままです。

こちらの場合、各IOPS毎で要求されるストレージ容量は「1GiBあたり50 IOPS」となっていました。
最低限要求されるスループットキャパシティについては変わらない模様です。

IOPS 最低ストレージ容量(GiB) 最低スループットキャパシティ(MB/秒)
10,000 200 256
20,000 400 512
30,000 600 1,048
40,000 800 1,048
50,000 1,000 2,048
60,000 1,200 2,048
70,000 1,400 2,048
80,000 1,600 2,048

この結果だけみると「おそらく対応リージョンでは性能が一桁違う新しいストレージデバイスが採用されているんだろうなぁ。」と思わされます。

最後に

簡単ですが以上となります。

400,000 IOPSを必要とするシステムはあまり無いでしょうが、大規模環境において性能が不足していた方にとっては朗報だと思います。

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